NURO 下り2Gbpsに我思う
Sonetが世界最速の光回線サービスを発表しています。
その名も「NURO」。
ソニーの社長曰く、「世界最速の通信スピードを実現し、『ワオ!』と言ってもらえるサービスを提供できる」だそうで・・・
ぱっと見、「世界最速」という言葉が目を惹く、センセーショナルなサービスにも思えますが、実際どうなんでしょうか。
●2Gbpsに対応している機器があるのか?
現在の家庭用ブロードバンドルータ/PCのLANインターフェースはほとんどが1Gbps(1000base-T)あるいは、100Mbps(100baseーT)となります。
光回線が2Gbpsでも宅内機器が対応してなければ意味ないじゃーん。と私は最初に思いました。
しかしサービスの内容をよく見ると、Sonetから貸し出される機器(ホームゲートウェイ)は2Gbpsのインターフェースを持つようです。
以下がイメージ図。
青で囲われている部分が光ファイバーでMax2Gbps。
オレンジで囲われている部分がUTPケーブルでMax1Gbps。
光ファイバー2本を束ねて2Gbpsを出しているんでしょうか。
宅内側につなぐ機器が1Gbps×2以上であれば、日の目を見るサービスのようです。
●実際速度は早くなるのか?
結論からいうと「わからない」だと思います。
NWで考えると
普通の家庭用光回線サービスは理論値○○bpsです。
理論的には2Gbpsでるけれど、途中のNWでユーザを束ねていて、10Gbpsの回線を1万人で利用しているから全員同時に使うと一人平均1Mbpsでーす。みたいな話はよくあります。というか普通です。
OCNのバックボーン回線も数十Gbps。
ここに国内数百万人のトラフィックが乗ってくるわけですから、一人2Gbpsなんて出るわけがないわけです。
サービスで考えると
更に一つのサービス単位で見た場合。
Youtubeの一日の再生回数は40億回。
1分間で300万近いアクセスがあります。
Youtubeがどれだけの帯域を用意しているかわかりませんが)仮にYoutubeの回線帯域が100Gbpsだったとしても300万アクセスがあった場合は、一人あたり33kbps・・・(これはいろんなものを考えずに計算しているので、かなり適当な値ですが・・・)
つまり、一つのサービスを利用する場合で考えると、2Gbpsの帯域を利用できることはほぼありえないでしょう。
なんだか、当たり前の理論を並べただけになってしまいましたが・・・
しかし、この世界最速2Gbpsという謳い文句がキャッチーなのは確か。
Twitterを眺めていると、興味を惹かれている人がかなり多いように思えます。
今後どうなることやら・・・